当事者意識の醸成 ~“個の力”を強化するキャリア研修

弊社では、交流研修以外にも様々な社内研修を実施させて頂いておりますが、ここ数年、階層に関わらず、自律的なキャリア開発をテーマとした研修の依頼を多く頂戴します。そこには、予測の難しい現在の環境変化への対応として、これまでの仕事のしかたや業務のあり方を主体的に変革できる、当事者意識をもった人材の育成が必須であると、各社が考えておられることが背景にあるように感じます。
先日は、ある通販の企業様で若手社員向けにキャリア研修を実施させて頂きました。
研修の冒頭、外部環境の変化は著しく、顧客のニーズも多様化する中では、組織(企業)が危機感をもって新価値創造や効率化、風土刷新など、変革へ着手する必要があることを再認識して頂きました。それに伴い、受講者一人ひとりの働き方についても変革が求められてきていること、そのためには自律的な働き方(キャリア形成)が必要であることを理解頂き、研修に取り組んでいただきました。
グループワークや個人作業を通じ、ご自身の働きがいや、モチベーションの源泉について時間をかけて探っていただきました。「なぜ働くのか」「どんな時に充実感を感じるのか」などについて、立ち止まって自己を見つめなおすことは、日々忙しく働き続けている中で、「自分自身と向き合う」貴重な機会にしていただけたと考えます。ご自身の仕事に対する価値観を認識することは、「やらされ感」を払拭し、当事者意識を醸成するには欠かせません。
その上で、組織からの期待とご自身のやりがいを統合し、今後のキャリアビジョンとその実現に向けた具体方策を明確にして頂きました。「企業の存続には顧客が欠かせない」ならば「自身のキャリアにおいても顧客の存在が欠かせない」。言い換えるならば「周囲からの期待や要請(≒顧客)があるからこそ私たちは働くことができる」ことをお伝えし、次世代のリーダーである若手社員に求められる役割や働き方を、メンバーと共に話し合い考えていただきました。 特に、自社の環境変化を見据えながらの将来の期待役割について考察するフェーズでは、各事業部の状況を共有しながら熱心に語り合い、熱く意見を交わす姿が見られました。普段知ることのない他の部署・部門の状況を、率直な言葉で語り合うことで、自社の置かれた現状を俯瞰して見直す絶好の機会として頂いたように感じます。
本研修を契機に受講者一人ひとりが主体的に能力開発に取り組み、そのことで周囲に新しい影響力を発揮していただくことを期待しています。