管理者に目的志向のファシリテーション研修

これからの管理者に求める役割として「ファシリテーション能力」を求める企業が増えてきた。当社ではすでに23年前から「ファシリテーション」という用語を使い、研修を進めてきたが、このところ、各社の傾向は、目的を明確にしたうえでのファシリテーション能力を醸成しようというところにある。

某社では「価値創造のためのファシリテーション能力」をマネジャー層を対象に研修を行っている。研修の特徴はいわばタテ糸とヨコ糸とを相互に織りこんでいくことにある。タテ糸は「見えにくい価値の表出」、そしてとヨコ糸はそのための対人影響能力をどう発揮するか。リーダーシップやコーチングと異なり「仮説能力」や「戦略思考」を学びながらの実践課題に、新鮮さを感じる受講者が多い。これらをIdeaZProduce,IdeaKillingといったマネジメントフローとしてまとめあげ、仕事の場で使おうとしている。

ほかの事例では「変革のためのファシリテーション」に関心が高い。外部環境の変化をどう自組織に取り込むか、学びあう組織にするには、が主題となる。変革はメンバーの独自性が重視されるが、そのために「中心をたくさん持った組織づくり」とか「自己組織化」などを学びながら、主体性の高い風土づくりをニーズとして持っている。