中堅リーダーが自覚した「当事者意識」と「一体感」









本年度の中堅社員交流研修が6月からスタートしました。これから2月まで、毎月30名近くの皆様にご参加頂き開催して参ります。第1回となります今回は、化学、自動車部品、食品、製鉄、建材、IT関連、鉄道と様々な業界から参加者をむかえての開催となりました。      

冒頭の交流討議より、各社をめぐる激しい事業環境変化への対応の難しさが、深い共感をもって共有されていました。変化の最前線にいる現場の中堅リーダー層である参加者達は、今までにない商品やサービス、顧客満足など新しい価値をどう現場から創り出していくか、それを生み出す土壌をいかに自部署に醸成するか、その為の仕事のしかたの変革など、業界は違えど共通した課題を持っての参加でした。この研修では、そうした現場が抱える本質的な課題に、最前線にいる中堅社員が、どうリーダーシップを発揮して変革を生み出すかをテーマに、異化効果をバネにしてその具体方策を導きだします。

グループ討議では「部門間連携」などを討議

今回は「部門間の連携」「新規事業創出のための情報の可視化」「会社を永続させるためのコア技術、ノウハウの伝承」などをテーマに、中堅リーダーが取り組むべきあらたな有効方策を導き出して頂きましたが、方策を模索していく過程で、「当事者意識」「チームの一体感」の醸成を中堅リーダーの役割の本質と捉えて討議する場面を多く目にしました。表層的な解決方策を実行しても長続きしないことを経験している中堅社員が、互いの考えや自社の施策、風土の違いを共有し、問題の背景を違った視点で考察しあうことを通じ、変革にはチームメンバーの当事者意識が必要不可欠であると結論づけたためです。その醸成のために本質の部分で人に働きかけることが変革への大きな底力となると導き出し、中堅リーダーの果たすべき役割だと位置づけました。当事者意識が強い達成動機に直結し、チームの一体感がより組織能力の強化につながるというものでした。具体的にはポジションごと、または職位を越えた意見交換会の場の設定や、目的やゴールイメージの共有と明文化などの方策が評価されていました。

この当事者意識を核とする考えは、最終フェーズでのご自身の職場での取り組み策定に活かされ、目標達成にむけて、より具体的に他者を巻き込む方策に落とし込まれていました。