価値創造に効くマネジメント「もやもや感」

多くの企業で重視されている「価値創造のマネジメント」。競争優位に立つために欠かせない組織能力とされています。では、どう取組んだらいいか、となると、難解さがつきまといます。交流研修でもグループ討議の前に立ちはだかり、参加者の脳細胞を汗みづくにさせてくれます。

このほど開催された研究開発職のための交流研修(3月5、6日)でもしかり。
自動車、医薬、電機、ネット系などさまざまな業態10社から参加していただいたリーダー21人が「見えにくくなった顧客ニーズをどうつかむか」「価値創造のための提案力の醸成」「創知のチームビルディング」などに苦慮の伴った討議を交わしました。
そのなかで注目されたのが「もやもや感のマネジメント」。あるグループが導き出した方策でしたが、他グループからは「これが価値創造の”ツボ”かもしれない」との共感をうみました。そのグループは「価値創造の、いわば”呼び水”が必要。その1つが、もやもや感ではないか」と想定しました。そのために次のような取組みをして、もやもや感を生み出してはどうかと他グループに提案していました。
・ユーザーニーズを感覚レベルで得る取組み
   (ユーザーと同じ体験をして皮膚感覚、心情レベルで感動感銘してみよう。
    これがもやもや感を生む)
・社内あるいは社外で「この道ン十年」をメンターにして協働させてもらう。
   (これによって、いわゆる暗黙知が得られ、価値創造へのもやもや感が生まれるかも)
・時には、仕事から離れた時間を取ろう
   (サバティカル休暇=知創の耕作時間をたっぷり取得して、気の向くままの行動
    をとってみる。直接の仕事の関係者とは遊離した人との会話、無駄しゃべりが、
    もやもや感を生み出す)
この交流研修では、次のステップとして「もやもや感」を価値創造のアイデアとして、どう結晶させるか、に討議が進展していきました。