19人の研究開発職が「目からウロコだった」

■このほど開かれたR&Dのマネジャーを対象とした交流研修で、各社からご参加の19人が「目からウロコ」の討議内容だった、と評価してくださいました。この研修は「価値創造へのリーダーシップ」にどのように取組むか、を主軸にプログラムが構成されています。グループ討議や特殊な発表方法を重ねながら「具体的にどんな取組みをすればいいか」という方策を練り出しますが、目からウロコ、の斬新性を生み出すのは必ずしも易しいことではない、というのが実情です。


■なぜ「高い斬新性」という評価が出たのでしょうか。端的にいうと「このままの組織マネジメントでは価値創造ができにくいのではないか」との本質的な疑問への共感でした。では、どうするか?交流討議はいつもながらの苦難の旅路をたどりました。
各社の事例が紹介されたり、成功例を手がかりにした方策出しなどさまざまな「思考錯誤」が重ねられました。ファシリテーターからの要点コメントも提供されました。

■長い討議時間の果てに、あるグループが提案したのが「新たな組織能力をつくりだそうではないか」。これに参加者の多くが電撃を受けたようです。新たな組織の機能は、いわば、発芽(価値創造のアイデア創出)を促し、育木(アイデアを育てる)というインキュベーション機能を持たせることが大事だとしました。特に個人からの発想を大事にすくいあげ、それを「価値の旗」のもとに集約する必要性を訴えました。ここに通常の業務処理的な思考を持ち込むのは厳禁で、たとえばアイデアを競わせる、とか、実現性が低いなどと否定しないこと、が重視されました。


■こうした斬新性を生み出すために、当社の交流研修にはさまざまな討議プロセスや手法、ファシリテーターからの要点コメントなどが織り込まれています。なかでも毎回、参加者が関心を寄せるのが「価値創造のためのマネジメントフロー」という独自の取組み方法です。その理由をうかがうと「いままでP-D-C-Aという流れに慣れてきたので、このフローにあるような〜自分達がまとめ上げた価値をIdea-Killing(否定)してみるプロセス〜が新鮮だった」とのことでした。