今回の議論では「いかに挑戦を促すか?」が多くのグループでの話題に上がりましたが「チャレンジすることで得られるメリットを理解させる、気づかせるべき」という議論に及んだ点に注目しました。組織には往々にして「何かを変化させることで現状がより良くなる可能性があるとしても、知らないことや経験したことが無いことは受け入れたくない、失敗を恐れて現状のままで良いと考える」というバイアスが蔓延るものです。過去の議論でも、それへの対策として‟変わらなければならない”という現状に対する「危機感」を共有・浸透させるという施策が挙げられてきました。危機感は現状に甘んじている組織が挑戦や変革へ力強く動き出す初動のエンジンとなり得る一方で、挑戦や変革を持続する動機としてはその効果は限定的かもしれません。そこで今回、挑戦することで得られる絶好の機会や、そこから生まれる利益やメリットについても併せて共有し組織全体として‟(前向きに)変えていこう”という未来へ希望や展望が共有されるべき、という主旨の意見が交わされたことで価値ある議論になったものと考えます。