2018年度最後の開催となった2月の中堅社員交流研修。最後の開催も、17社27名という多くの皆様にお集まりを頂きました。その最後となった中堅社員交流研修ですが、最後もこれまで同様多くの各企業の現状、課題が開示されグループ毎に設定されたテーマを討議して頂きました。今回はその中でも注目されたのが中堅社員が中心となった「新たな価値創造」についてです。
この新たな価値創造については、私どもの異業種交流研修における根底のテーマでありつつも、各企業、各参加者によっても解釈の異なる、難しいテーマと言えるでしょう。 そもそも世の中に新たな価値を生み出す事は、会社事業としての取り組みとも考えられますが中堅社員が日々の中で生み出せる新たな価値とは何なのか、毎回この研修でも討議されています。
今回このテーマに取り組んだグループはまず、それぞれの環境変化を共有した結果、業種業態は異なっても、IT化や技術の一般化などで他社との差別化が図りにくくなっているという意見に一致します。そして今後はより、自分達の強みを活かしたビジネス展開が求められるだろう―。しかし当然、中堅社員である自分達に莫大なヒト・モノ・カネを動かせる権限はありません。自分達ができることとして、そんな新たな価値を生み出せる行動施策は何なのだろうかと考えます。
そこでメンバーは、これまで自分達の企業が生き抜いてきた強みとは何なのだろうか、と考えました。それはこれまでも時代のニーズに合わせて産み出してきたサービス、商品、技術に他なりません。しかし、そんなサービスや商品、技術を産み出してきたのは各社の組織を構成する風土であり、更に深掘りすればその風土の下で高めてきた、1人1人の社員の力によるものであると結論付けました。
ならば自分達が中心となり、現在ともすれば見過ごされて眠ってしまっている、その個人個人の力、能力を可視化して大きな力に出来ないだろうか。それは間違いなく、今後の自分達の強みを活かしたビジネス展開の原動力にもなる。そんな社内での発見がいづれ世の中への新たな価値の創出につながるはずだと考えたのです。
結果このグループは自部署のメンバーの技術、スキル、アイデア等を可視化できる仕組みを作り、他部署ともそんな情報を共有して、互いの課題に対するマッチングの場を設ける事を発表しました。またそれは単に個人の能力を見える化するだけでなく、メンバーにとっても自身の強みを改めて整理し、新たな動機づけとなる事も期待されています。
新たな価値を生み出すという事は決して容易なことではありませんが、1人1人が持っている力を最大限発揮し、多くのメンバーと共有していけばそれが正しく原動力となりうる事を他の参加者も賛同した発表内容となりました。
今年1年、私どもの異業種交流研修にはこの中堅社員コースだけでなく若手社員、ミドルクラス含め多くの企業の皆様にご参加を頂きました。大変有難く、深く感謝申し上げます。2019年度も引き続き、宜しくお願い申し上げます。