ミドルへの強い期待~事業環境変化に対応した強い組織づくり

昨年に続き、今年度も課長職を対象と致しました「ミドルクラス交流研修」へのご派遣が増えています。激しい事業環境変化への迅速で柔軟な対応を各社が重視し、現場の組織能力の強化がミドルに強く期待されていることが伺えます。
このミドルクラス交流研修では、課長職が取り組むべきマネジメントの課題を「新しい価値の創造」「組織変革のリーダーシップ」「自立型集団への脱皮」「ダイバーシティ・マネジメント」の4つビッグワードを挙げて、ミドルとしてこの課題にどう取り組むか交流討議していただきます。 今回のミドルクラス交流研修では、多様性の本質の理解で、人材の活性化と業績の貢献につながる確信を得た参加者がうまれました。女性が多い職場や、高齢化した職場、残業規制など、働き方改革をダイバシティ・マネジメントと捉えて考えようとするグループがありました。
そこで、「なぜ企業は多様性を方針に掲げるのか。違いをどう組織能力に変換させるか、多様な考えがイノベーションの創出には不可欠」といったヒントを提示しました。このグループはもう一度多様性を自分達の言葉で定義するために、ダイバシティに囚われず組織のありたい姿を描くことから始めました。「働きがい」「個々の能力発揮」「相互に互いの価値を認めあう」などのキーワードから、「ダイバシティ・マネジメントとは人材活用」と導きだし、従来とは異なる視点から討議に移ることができ、マネジメントのあるべき姿や現状、問題点など率直な討議がなされていました。
メンバーの一人は「いままで考えていた多様性は表面的な捉え方で、マネジメントの本質ではなかった」などと発言し、この瞬間こそが、この交流研修が狙う異化効果であると強く感じさせる場面でした。ミドルクラスこそ多様性の成果のカギを握っていると断言する研究者も多くいます。既に職場に所属する人材も含めて、マネージャーとして多様性の本質を探究する必要があることを気づきとして頂けた2日間となりました。