今回のあるグループは「(リーダーとの擦り合わせを踏まえたうえで)個人目標をメンバー自身に決定してもらう」ことで自律性を育む方策を提案しましたが、「自らの意志で選択して主体的に行動したい」という欲求を満たすことでメンバーの内発的動機を促す「自己決定理論」に着目した点は秀逸でした。その際の擦り合わせでは、リーダーがチーム全体の目標や方向性、外してはいけないチームとしての中心価値を示しメンバーが腹落ちしていることが肝要になりますが、その点に言及したことで統合的調整によって主体的に行動できる施策になった印象です。また目標設定の前段階で、メンバーが自分に期待される役割の理解を深めるため、リーダーが対話の場を設けることが重要であると考察しました。メンバーとの日常の丁寧な関わりが「他者との関係性を築きたい」「他者に貢献したい」といった欲求に応えることに繋がり、ひいてはそれがメンバーの動機付けになることも議論を通じて理解頂けたものと考えます。